タラソセラピーについて
はじめに
みなさん。
タラソセラピーってご存じですか? タラソテラピーとも言いますね。
耳にしたことはあっても、よく知らない方がほとんどだと思います。
セレネス でもタラソセラピー関連用品を使用して、メニューに取り込んでおりますが、そもそもの「タラソセラピー」とはいったいなんぞや???
と、お思いの方のためにもコラムでご紹介させていただきたいと思います。
セレネス で取り組んでいるのは「タラソセラピー」のほんの一部ではございますが、その良さを少しでもわかっていただければと思います。
要点を先にまとめると、
-
- 海水のミネラルを身体に取り込むことで、細胞の活性化を図る
- 新陳代謝を促し、老廃物を除去することで若々しい身体を維持する
- 自然治癒能力を高め、健康な身体を維持する
などがあげられます。
どうです?
ちょっと興味がわいてきませんか?
タラソセラピーの歴史
では、「タラソセラピー」を知る上で重要な歴史的背景からご説明しましょう。
「タラソセラピー」という言葉は1867年フランスの医師「ボナルディエール博士」が
ギリシャ語の「タラッサ(THALASSA=海)」
と
フランス語の「テラピー(THERAPIE=治療 これは、セラピーとも読めますね)」
を組み合わせてつくった言葉なのです。
日本語では「海洋療法」と訳されています。
フランスの医学アカデミーでは「タラソセラピーとは、海洋気候の中で「海水」「海藻」「海泥」を用いて施す治療である」と定義されています。
「タラソセラピー」は、イスラエルの塩分が多く体がうかんでしまう死海の沿岸で約2500年前にはじまったといわれています。
古代ギリシャ時代になると、医学の祖といわれる「ヒポクラテス」が「温かい海水の風呂に入ることは健康によい」と書き残しています。
なんと、かの「クレオパトラ」も「タラソセラピー」を利用したと伝えられているのです。
「プラトン」がエジプトの僧侶に海水治療を受け、健康を回復したという記録も残っています。
19世紀になると、前述のフランスの医師「ボナルディエール博士」がこの海洋療法を「タラソセラピー」と命名しました。
20世紀のはじめにはフランスの生物学者の「ルネ・カントン」が犬の血液を海水と交換しても生存できることを実験で立証しました。
さらに、人間の血漿(血液で、血球を除いた液体成分)や羊水は海水とほぼ同一の成分であり、海水には細胞を培養する力があることを証明したのです。
1959年にフランスのブルターニュ地方のロスコフで、第1回の「タラソテラピー会議」が開かれたとき、これがきっかけとなって、フランス各地に「タラソテラピーセンター」が増えていくようになりました。
現在では「タラソテラピーセンター」はイタリア、スペイン、ベルギー、米国など世界各地にひろがっています。
なかでも「タラソテラピー」の本家ともいうべきフランスでは、ブルターニュ地方を中心に35か所を超え、利用者は年間24万人といわれています。
地球は約46億年前に誕生したといわれています。
やがて海ができて、地球は「水の惑星」となりました。
太古の海にはさまざまなミネラルがあり、それらが結びついて有機物ができ、そして、その海から生命が誕生したのです。
海の中では、それ以後、無数の誕生と死、分解が繰り返され、海はますます栄養の富んだものになってきます。
ちなみに、太古の海は塩分(ナトリウム)の濃さが現在の海にくらべて低かったと考えられています。
これは長い年月の間に陸地からとけこんだ鉱物によって塩分が濃くなっていったためです。
現在、都心でのタラソセラピーでつかう海水パウダーはナトリウム、つまり塩分をとりさり、太古の海の水に近い状態で使用されます。
海の中で誕生した生物は気の遠くなるような年月をかさねて進化し、あるものは陸地に移動をはじめました。
そのとき、母なる海からはなれ、陸地にあがった生物はその体内に太古の海水をとじこめて陸にあがったのです。
前述したように、フランスの生物学者の「ルネ・カントン」が犬の血液を海水と交換しても犬が生きていたことを立証し、人間の血漿(血液で、血球を除いた液体成分)や羊水は海水とほぼ同一の成分で、海水には細胞を培養する力があることを証明したことによってもわかるように、海と私たち人間は非常に密接な関係があります。
私たちは体内に太古の海をもっているのです。
日本でも、地方によっては漁師さん達が怪我を治すのに海水を温めた湯につかる習慣が残っていたり、年に一度は海水に身体をつけると風邪をひかず健康でいられるといった話を耳にします。
実際私も、小さい頃はそう言われて両親に海水浴に連れて行ってもらっていました。
どうです?
療法として体系化されたのは、近年のことでもずいぶん古くから利用されているんですね。
歴史的な背景を知ると、「タラソセラピー」の神秘的な力には驚かされます。