下肢静脈瘤

下肢静脈瘤とは?メカニズムと対策

はじめに

今回から「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」についてのお話です。

でもどうして、「下肢静脈瘤」の話なんでしょう?
そして「下肢静脈瘤」とはいったいどんなものなんでしょう???

セレネスでは「弾性ストッキング(一般医療機器)」を取り扱っております。
これは、欧米の多くの病院で入院している患者さん向けに「むくみ」や「血栓予防」のために使用されているものです。
日本でも30年くらい前から販売されているそうです。

サロンに来られるお客様の中には、脚の「むくみや疲れ」がつらくてマッサージを受けにこられる方がとても多くいらっしゃいます。
そういった方のために「弾性ストッキング」をお勧めしていますが、その中で「下肢静脈瘤」の話がよく出ます。

でも、「下肢静脈瘤」という名前は聞いたことがあっても「よく知らない」って方が意外と多かったんですネ。

そこで、ここはひとつ「記事にしておこうかな?」なんて思ったわけです。

では、今回は「下肢静脈瘤とは?」についてお話ししましょう。

下肢静脈瘤とは

簡単にいうと、「血液が血管内に溜まってコブ(瘤)ができた状態」です。

簡単すぎるので、もすこし詳しく…

いくつかタイプはありますが、最も「静脈瘤」っぽいものは皮膚の表面に「デコボコ」した血管がみられるものです。

「下肢静脈瘤」は深いところにある静脈(深部静脈)ではおこらず、皮膚の表面付近の静脈(表在静脈)でおこるそうですが、なぜできてしまうのでしょうか?

原因は…

・遺伝
・妊娠、出産
・立ち仕事
・デスクワーク
・過激な運動
・下肢の外傷

などが考えられています。

そのメカニズムは? というと…
ちょっとややこしいですから、ゆっくり読んでください。

そのメカニズム、キーワードは「弁」

キーワードは「弁」(静脈弁)です。

血管には「動脈」と「静脈」がありますよね。
「動脈」は血液中の養分をカラダの各部に届けるもので、心臓の「ポンプ」の働きで「動脈」の中の血液は常に一定の速度で、カラダの隅々まで流れています。

いわば「渋滞の無い高速度道路」ですね。

しかし、血液はやがて役目を終えて回収されます。
回収されるときの「道」が「静脈」です。

これは、「動脈」のようにの「心臓ポンプ」はありません。
筋肉の深いところにある「深部静脈」が筋肉の収縮運動の圧力で圧迫され、流れを作ります。
いわば「筋肉ポンプ」ですね。

「筋肉ポンプ」は動かないでいると血管を圧迫することができないので、血液の流れは遅くなります。
「動脈」の高速道路にたいして「静脈」は「渋滞だらけの一般道路」ってとこですね。

でも血液は遅い「一般道路」を通ってでも心臓に戻っていかなければなりません。
心臓から一番遠い「足」からも、もちろん戻らなければ…

でも「重力」に逆らって心臓のある「上」に戻っていくのは大変なんです。

そこで、いったん進んだ血液が「重力」に負けて戻ってしまわないように静脈には要所々に「弁」があります。
この「弁」は血液の流れに合わせて開いたり閉じたりして、「血液の逆流」を防いでくれています。

ようするに「一方通行」ってわけです。

でも、筋肉の動きが少なすぎると流れる速度がどんどん遅くなっていきます。

ところが、「静脈(一般道路)」では血液は渋滞して遅くなっていくのに、「動脈(高速道路)」からは次から次へと勢いよく合流してきます。

すると、「静脈」血液がギュウギュウになって、膨らんで膨張してしまいます。
膨張した血管は「弁」が閉じなくなり血液の流れが滞ってしまいます。

この状態が続くと「瘤(コブ)」ができてしまい「静脈瘤」となるわけですね。

深部にある静脈は周りに強い筋肉があるので、膨張は押さえられ「弁」は守られていますが、皮膚に近い「表在静脈」は守ってくれる筋肉は無いですから、膨張しやすいんですね。

これが、「下肢静脈瘤」のできるメカニズムです。

チョッと難しかったですかね…?

ちなみに
「弾性ストッキング」は適度の圧力をかけてあげることで「弁」の働きを安定させてあげることができるものなので「下肢静脈瘤」の対策にも使用されています。
さらに、段階的な圧力差が「筋肉ポンプ」を効果的なものにしてくれているんです。

 

下肢静脈瘤の症状

そして「下肢静脈瘤」の症状ですが、主に以下のものがあります。
もちろん個人差はありますし、当てはまれば必ず「下肢静脈瘤」というわけではありませんので、あくまでも目安として…

    • 足の不快感

      ・足がだるい・疲れやすい
      ・生理のときに足が痛く、不快感がある
      ・足が重い・痛い
      ・寝ているとき、ふくらはぎがつりやすい
      ・足がほてる
      ・かゆい
      ・こむら返りで目が覚める

    • 見た目の違和感

      ・青い血管が網目のように浮き出て見える
      ・足に茶色や黒っぽいシミが出来た
      ・血管がボコボコと浮き出てコブのようだ
      ・足に湿疹(しっしん)が出来て治りにくい
      ・血管の色が赤や紫色に目立つ

      などです。(引用:下肢静脈瘤情報サイト)

この記事を読んで、ご自身のことが気になった方は、お医者さんにご相談されることをお勧めいたします。

 

下肢静脈瘤 4つのタイプ

ここでは、「下肢静脈瘤」として分類されてる4つのタイプについてお話していきます。

さて、その4つのタイプとはこんな感じですが、チョッと聞き慣れない言葉もありますので説明を加えながらお話ししていきましょう!

■伏在(ふくざい)静脈瘤
■分枝(ぶんし)静脈瘤
■網目状(あみめじょう)静脈瘤
■クモの巣状 静脈瘤

となっていて、それぞれのタイプによって治療法も多少異なるようです。
ここでは治療法については、細かくは触れませんが大まかに説明していきます。

また、本当は写真などで症例を説明できればわかりやすいんですけども、大人の事情でそうもいかないので、興味がある方はネットで調べてみてください。
わりと簡単に探せると思います。

    • 伏在(ふくざい)静脈瘤

      下肢の静脈にはカラダの深いところにある「深静脈(しんじょうみゃく)」と浅いところにある「浅静脈(せんじょうみゃく)」があります。
      この浅いところにある「浅静脈」には大・小の伏在静脈があって、その本幹(ほんかん:わかりやすくいうと枝分れするまえのわりとと太い部分)や主要な分枝が拡張してしまい、蛇行(だこう)したものです。
      見た目は、血管に沿って皮膚が黒ずんだ感じになったり、ボコボコになったりしてチョッと目立つ感じになります。潰瘍になる事もあるそうです。

    • 分枝(ぶんし)静脈瘤

      伏在静脈の分枝(ぶんし:枝分れしたの細めの静脈)だけにみられる静脈瘤。
      膝周辺の裏側や、太ももの前面・後面によくみられ、やはり血管が拡張し浮いた感じでボコボコになります。
      広範囲に広がる感じではありませんが、特定の血管だけが浮き出る感じです。

    • 網目状(あみめじょう)静脈瘤

      太ももの外側から後面にかけてと、膝の裏側などによく現れます。
      網の目に広がる様子から、「網目状」と呼ばれています。
      このケースも血管が浮き出てボコボコした感じになります

    • クモの巣状 静脈瘤

      毛細血管になる前の細静脈や小静脈が拡張したもの。赤みを帯びた血管が目立つタイプが多いようです。網目状よりも細かく小さい感じで目立つようになり、大きくボコボコしたりはしないものが多いようです。

さて、これら「下肢静脈瘤」の症状ですが、「重だるい」という症状が最も多いようです。
他の症状としてはこんな感じです。

      • 皮膚炎
      • 色素沈着
      • 皮膚の硬化・痛み
      • 無症状
      • かゆみ
      • むくみ
      • けいれん

「無症状」の場合も意外と多くてチョッとびっくりなんですが、やはり見た目によろしくはないので、治療を希望される方が多いようです。

原因は前述いたしましたが

・遺伝
・妊娠、出産
・立ち仕事
・デスクワーク
・過激な運動
・下肢の外傷

などが特徴的ですが、女性はできやすい部類に入るようですね。
とくに妊娠は、子宮が大きくなることで骨盤内の静脈を圧迫したり、増加したホルモンが大きく影響したりするようです。
デスクワークなんかも女性が多いですもんね…

治療法

この治療法としては、以下のようなものがあります。

    • 圧迫療法

      弾性ストッキングなどを着用して、進行を防いだり症状を軽減したりします。

    • 硬化療法

      原因である「弁不全」とそれによる血液の逆流をなくし、「静脈瘤」を取り除く根治を目的とした「治療法」です。

    • 手術療法

      内容的には「ストリッピング術」
      →血管を取り除く「高位結紮術(こういけっさつじゅつ)」
      →血管を縛る「レーザー治療」
      →血管を閉塞させる「硬化療法」
      →硬化剤で血管をくっつけて詰めてしまう
      それと、手術による血管の「外科的切除」や「硬化療法」などを組み合わせて行うのが一般的だそうです。

治療は進んでいるので、キレイに治ることが多いそうですが、やはりならないように気をつけたいものです。

下肢静脈瘤の対策

「下肢静脈瘤」は足(脚)の「うっ滞(うったい)」が原因で起こります。

「うっ滞」とは「血流などが静脈内などに停滞した状態」をいいますから、血流を滞らせすぎないように気をつけていれば防ぐ事ができます。
また、すでに「静脈瘤」になっていても症状を和らげたり、悪化を防いだりする事ができます。

むくみの対策がそのまま使える!

ポイントとしては…「むくみ」の対策がそのまま使えそうですよ…

長時間同じ姿勢のままでいない事

・立ち仕事やデスクワークは要注意
・弾性ストッキングは有効です
・時々屈伸など運動を取り入れましょう

「正しく歩く!」筋肉を正しく使うことで血行を改善します。

・「ひざ」を伸ばし「かかと」から地面について真直ぐ「つま先」で蹴る
・蹴りだす足側の方の「骨盤」を前に出す感じで「腰」をひねる
・「すね」と「ふくらはぎ」の筋肉を意識的に動かすようにする

足枕をつかって心臓より高い位置に「足」をもってくる。

・寝る前に少しの時間でもいいので、「足元」を高く待ち上げる
・壁に「足」をもたれかけるのもよし
・「枕」や「クッション」で「足」をあげるのもよし!デス

マッサージで筋肉を柔らかくすることで、筋肉ポンプを効果的に使えるように。

・「ふくらはぎ」だけではなく「太もも」とくに硬くなりがちな「裏モモ」を!
・「股関節」のストレッチを入れてあげると効果的ですね。
・「足首」は見落としがちですが重要です。ストレッチでOKです。

そのほかにも、「半身浴」や軽い「ジョギング」「水泳」「ヨガ」「体操」などなど筋肉を伸縮させられるようなものならきっと役に立つことでしょう!

下肢静脈瘤 まとめ

お仕事などのや習慣はすぐに解決できるものではないですが、普段から意識することは大切です。
「下肢静脈瘤」だけではなく、「こり」や「むくみ」といった具体的な悩みの改善にもつながりますし、普段からの心がけは大切ですね。

もちろん、みなさん分かっているとは思いますが…ネッ!

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