腰痛

腰痛を知ろう! Part2 女性特有系の腰痛

深掘り 女性特有系の腰痛

これを読まれている(としたら(T T))多くの方は「女性」ですよね?
おそらく一番気になる類の「腰痛」かもしれません。
ご存知の部分もあるかとは思いますが、参考までに

女性は腰痛になりやすい

女性は、先天的に「腰痛」になりやすいといわれています。
身体の構造的に「腰痛」を引き起こしやすい理由があるようです。

例えば「股関節」の先天的成長不全、遺伝的な婦人科疾患などがそれにあたります。

他にも「妊娠・出産」で「骨盤(仙骨や恥骨との結合部分)」に負担がかかること、閉経すると「骨粗しょう症」になりやすく「腰の骨」の圧迫骨折を起こしやすいこと、などがあげられます。

そして、女性は「奇跡のバランス」と言われるくらいホルモンバランスがデリケートで、特に「女性ホルモン」の「腰痛」への影響は大きいといわれています。

・生理による腰痛
・妊娠による腰痛
・出産による腰痛
・子育てによる腰痛
・ハイヒールによる腰痛
・冷えによる腰痛
・更年期障害による腰痛

生理による腰痛

生理のときに「腰痛」になることがあるのは、「黄体ホルモン」が妊娠の準備させる為に分泌されたとき「プロンスタグランジン」という子宮を収縮させる働きのあるホルモンの分泌を促します。
この分泌量が多いと下腹部や腰の痛みが強くなるようです。

また、「月経緊張症」「月経緊張症」といった婦人科の病気であることもあります。
この場合、「子宮筋腫」や「卵巣のう腫」などの原因が考えられますので注意が必要です。
「出血」がひどかったり、「腰痛」や「下腹部痛」が激しい場合は一日も早く婦人科医に診てもらいましょう。

婦人科の病気は遺伝しやすいことが分かっていますので、家系に心当たりがある方は、特に注意した方がいいと思います。

妊娠・出産による腰痛

妊娠・出産を迎えた女性はほとんどの方が「腰痛」に悩まされるといいます。

お腹が大きくなると「のけぞるような姿勢」が多くなります。これは腰の筋肉に負担をかけますね。
加えて、赤ちゃんの体重や羊水を合わせるとがんばって体重をコントロールしても5kg6kgは重くなります。
これも腰に負担をかけてしまいます。

それと、妊娠中はこれもまた「女性ホルモン」の影響があります。

「リラキシン」というホルモンが妊娠3ヶ月~出産数日(個人差はありますが)に「骨盤」の「恥骨結合」部分を緩めて骨盤を開きやすくしてくれます。
が、この緩める作用は「腰の骨」の関節靭帯も緩めて「腰痛」の原因にもなってしまいます。

そして、赤ちゃんが大きくなるにつれ「骨盤」が前傾するので「腰の骨」や「骨盤」そのものに負担をかけてしまうのです。

妊娠中の運動不足も手伝って、筋力の低下が「腰痛」に拍車をかけます。
難しいかもしれませんが、妊娠中は「腰」に負担をかけないよう特に注意が必要です。

また、医師の相談のもと適度な運動も心がけるようにしましょう!

子育てによる腰痛

産後は「女性ホルモン」の働きで「骨盤」は元に戻ろうとしますが、6週間~8週間かかるといわれています。

産後すぐの子育ては「骨盤」の状態はまだ不安定です。
しかし、「だっこ」したり「オムツ」をかえたり「授乳」したりと中腰や無理な姿勢をしてしまいがちです。

筋力もまだ戻っていないこの期間は、特に注意が必要なので、意識して姿勢に気をつけましょう。

また、何らかの理由で「骨盤」の状態が元に戻りずらく「ずれ」や「歪み」が残る場合があります。
その場合、早期に医師に相談し、問題がある場合は専門医の診断が必要です。

「骨盤矯正はいつからが?」

とよく聞かれますが、これについては治療院やサロンによって少し考え方が違います。

「産後すぐからでも大丈夫」というところから「3ヶ月以上たってから」というところまで様々です。

セレネス では最低でも産後の1ヵ月検診が済んで、「骨盤の状態」に問題がなく、医師からも「通常の生活はもう大丈夫ですよ」と許可がでてからが目安で、3ヵ月以内に始めるのがよろしいかと考えています。

筋力の低下も戻さなくてはいけませんから、ご自身でもストレッチや適度な筋力トレーニングなどはベースとして行って頂いたほうが効果もあがります。
特に二度目以降の出産や、高めの年齢での出産の場合、筋力が戻りにくい場合がありますからがんばりましょう!

出産直後は「骨盤」まわりの関節が不安定すぎるので、おすすめしません。

ハイヒールによる腰痛

ハイヒールを履いているときは、カラダが前方向に傾きます。

当然、前(つま先)に体重がかかるのですが、そのままだと前に倒れてしまいますね。

そこで、倒れないように後ろ(かかと)に荷重をかけようとします。
このとき、「ヒザ」や「腰」を曲げ、「反り返る」ようにしてバランスをとります。

この姿勢が、「腰」に負担をかけてしまうのです。

さらに言えば、「反り返った」カラダを戻そうとして「肩」「首」を前に傾けてバランスの帳尻を合わせようとしますので、「首」「肩」にも負担を強いている事になります。

ハイヒールを履いているときだけではなく、長い間ハイヒールを履いている人は「ハイヒール姿勢」が身についてしまって、「はだし」で立っているとしてもこの「ハイヒール姿勢」用の筋肉を使ってしまうため、常に「腰」に負担がかかってしまうのです。

ヒールの低い「ぺったんこ」の靴を履くとかえって疲れてしまうという方はすでに「ハイヒール姿勢」が身についてしまっていると考えられますネ

もちろん、「歩いているとき」も「立ち止まっているとき」も常に負担がかかり、筋肉を緊張させていますから「腰痛」になりやすいわけです。
これを防ぐ方法は、残念ながら「ハイヒール」をあきらめてもらうしかありません。

ゴメンナサイm(_ _)m

もし違う方法があるとすれば、カラダの前後のバランスを正しく保ち、そのバランスを身につけていただく以外にはないかと
しかしこれはなかなか難しいんですね。

正しいバランスとは、「正しい軸」の取り方にあります。
正しい軸とは「耳」「肩」「股関節」「くるぶし」が一直線で結ばれる位置にあることです。

私は、この「軸」のバランスが正しく身についていれば「筋肉傷めた系」と「関節(骨)傷めた系」の腰痛はかなり減ると考えています。

しかし、ハイヒールを履いていなければ出来る事でも、ヒールの高い靴だと先述したように前に傾きますから、バランスをとろうとしてもどこかの筋肉に負荷がかかります。
仮に出来たとしても、「歩いているとき」にはどうなの?という問題もあります。

一応「正しい軸」の簡単な目安をご紹介しておきます。

まず、壁を背にして立ちます。
そして、真直ぐ背筋を伸ばし、壁にカラダを付けてみます。

そのとき

    • 後頭部
    • 背中(肩甲骨あたり)
    • おしり
    • ふくらはぎ
    • かかと

が壁にくっついて「腰」のあたりには「手のひら一枚分」の隙間が出来るのが正しい姿勢です。

この時、「内くるぶし」の下あたりに体重がかかっているのを感じられれば「軸」は正しく取れていると思います。
やってみるとわかりますが、意外と出来ていないもんです。

みなさん「ハイヒール」は控えめにしましょうね

たくさん履いている人は、せめて「腰」中心に「股関節」「背中」「首」まわりのストレッチで緊張した筋肉を労わってあげてください。
そうすれば、深刻な「腰痛」への進展は防ぐ事ができるかもしれません。

冷えによる腰痛

「冷え」自体は女性特有のものではありませんが、露出の多い服が多かったり「ハイヒール」によって「腰」の筋肉に常に負担をかけている事を考えれば「冷え」て「腰痛」がつらくなるのはやはり「女性」に多いことでしょう。

「冷え」ることによって血行が悪くなり「筋肉」や「関節」の動きも悪くなります。
動きの悪くなった部分はさらに代謝も悪くなる為、筋肉中の「老廃物(疲労物質)」も排出されにくくなり、硬くなって「腰痛」の原因になります。
これは、カラダの他の部位にも共通する事です。

ただし、「腰」は内蔵の動きも関係してきます。

内臓(主に大腸)の正常な活動は「下半身の血液循環」にとって、大切な役割を果たしています。

「冷え」によって、その働きが低下すると内臓は下垂してしまい、自然と前かがみの姿勢になるので「腰」に負担がかかるようになってしまいます。
そして「冷え」により血圧も高くなります。

そうすると「腎臓」にも負担がかかりますので、そのまわりの筋肉を硬くさせてしまいます。腎臓はちょうど「腰」の高さにありますので、「腰痛」になりやすくなるんですね。
冬場もそうですが、冷房の効いた夏場のオフィスも要注意です!

予防には、体を温める事。

それには、「はらまき」や「湯たんぽ」が効果的なのでオススメします!
特に「湯たんぽ」は最近多くの種類が販売されて、活用しやすくなっています。

「お腹(内臓)」「太ももや腰やおしり(大きな筋肉)」を温める事によって血液が温められやすくなりますし、カラダ全体が温められ、「手先、足先」まで温かくなるので一石二鳥!

ぜひ、活用してみてください。

更年期障害による腰痛

更年期にさしかかると「腰痛」が気になるケースがあります。

「腰痛」自体は「更年期障害」の特徴的な症状ではないそうですが、「更年期障害」の「運動器官系の症状」としてあげられています。

更年期の「腰痛」の原因としては、

    • 腹筋、背筋の筋力低下
    • 代謝の低下
    • 脊椎の老化現象
    • ホルモンバランスの崩れ
    • 骨盤の歪み

などがあげられます。

年齢的に、「筋力の低下」や「代謝の低下」は起こりうることなのでこれらの要因は多いといわれています。

さらに「ホルモンバランスの崩れ」が「自律神経」に影響して「血行」を悪くする事があるので、これといった思い当たる節がなくても「腰痛」が起こる事もあるそうです。

また、「ホルモンバランスの崩れ」は「骨盤の歪み」の影響も考えられます。

「女性ホルモン」の影響では、更年期に多く見られるのが「骨」への影響です。
「閉経」前後から、骨の形成に重要な働きがあるといわれている「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌が激減する為に「骨」の変形が危惧されてきます。
「骨粗しょう症」がそれに当たりますね。

「骨粗しょう症」が進行すると、脊椎の変形が進み「圧迫骨折」を引き起こす事があるので、それが「腰痛」の原因になったりします。

「骨粗しょう症」は「骨」を作る細胞と、「骨」を破壊(吸収)する細胞のバランスが崩れ「骨」がもろくなる症状です。

女性は男性に比べもともと「骨量」がすくないので、「骨粗しょう症」になりやすく、さらに「ホルモンバランスの崩れ」が拍車をかけています。
予防策としては、「カルシウム」を充分摂取する事にくわえて、「適度な運動」で「骨」に刺激を与える事だそうです。

また、「カルシウム」は「マグネシウム」が「骨」から放出されるときに、約5倍もの量が一緒に放出されるそうですから、「マグネシウム」も充分に摂取するといいそうですヨ!

いかがでしたでしょうか?

「女性特有系」のお話をさせていただきましたが、なんだか女性にとって、ちょっと「怖い」お話になってしまいましたね

女性にとって「腰痛」は男性よりもごく身近なものとして、普段から注意が必要なようです。

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