タラソセラピー Part2

タラソセラピーのメカニズム

はじめに

海水のパワー 豊富なミネラル

さてここでは、タラソセラピーについてちょっと深くお話してまいります。

Part1の、「太古の海から生物は生まれ、現在でも私たちはその海を体内に持っている」というのはいかがでしたか?

私は、始めてその事を知ったとき妙に納得してしまいました。
海の中で生まれたからには、身体を作っている材料は海の中のものを利用しているに違いない!と思ったら、今でもその事が影響していてもおかしくない!と思えたのです。

タラソセラピーは生命の根源である海の恵みを体内にとりこむことによって、身体の自然なバランスを取り戻すことを目的にしています。

人間にはさまざまな環境の変化や刺激に対してつねに体内の機能を一定にし、しかも正常に維持しようとする能力がありますが、この力が正常に働いていれば、人間の身体は健康でいることができます。

この、「体内の機能を一定にし、しかも正常に維持しようとする能力」を「ホメオステーシス」といいます。
タラソセラピーはその、「ホメオステーシス」を正常にするトリートメントだとお考え下さい。

メカニズム

タラソテラピーに使用するものは、主に次の3つです。

    • 海水(海水入浴) 入浴療法(バルネオセラピー)
    • 海藻(海藻パック)海藻療法(アルゴセラピー)
    • 海泥(海泥パック)海泥療法(ファンゴセラピー)

海水を使ったタラソテラピー

まずは、海水を使ったタラソテラピーですが、主に海水のパウダーを入れて入浴するという方法が一般的です。

海水入浴法は全身の皮膚から直接ミネラルをとりこむことができるために、最も重要な方法でかつ効果的です。
しかも手軽にできます。
海水入浴法は海水中にふくまれているイオン化された微量ミネラルが、皮膚からはいりこみ毛細血管から取り込まれ、身体の60兆個ともいわれるの細胞のひとつひとつを活性化していきます。

人間の60兆個の細胞は、体液の中に浮かんでおり、体液から栄養をとると同時に老廃物を排出します。

この代謝はイオンによる電気エネルギーによって行われるそうです。

そして、ここでイオン化された微量ミネラルが体内の代謝機能の媒介役をするのでミネラルのバランスが崩れると、細胞の働きが悪くなり代謝機能が落ちるので健康を維持するのが難しくなります。

ミネラルバランス

タラソセラピーはミネラルを体内に吸収させ、ミネラルのバランスを保たせます。
その結果、ホメオステーシスは高まり、さらには細胞を活性化し、エネルギーを多く消費して基礎代謝が活発になるというわけです。

基礎代謝だけではなく、微量なミネラルは生命維持のために色々と重要な働きをしていますから、タラソセラピーによってミネラルのバランスが保たれれば、身体の活性化、体質改善、肥満の防止と痩身効果、体調の調整、痛みの軽減、皮膚の保湿など、さまざまな効果をもたらします。

例えば、ミネラルの中の「カルシウム」や「マグネシウム」は精神の安定に関与するもので、神経の伝達をスムーズにする働きをします。

「カルシウム」や「マグネシウム」の不足は精神の不安定やイライラをおこし、ストレスに対しても弱くなると言われています。

ところが、現代では、加工食品があふれ、大地そのものがミネラル不足、そして水の汚染によって、食物からバランスよくミネラルを補給することが難しくなっています。
「カルシウム」や「マグネシウム」もそのひとつで、摂取しにくくなっているそうです。

さらに、食事でとったミネラルは腸で吸収されますが、腸でのミネラルの補給は効率が悪く摂取したうちのわずか数パーセントと言われています。

これは、さすがに私もショックでした!(ただその数パーセントでも、きちんと摂取していれば必要充分と言う事もあるそうですホッ)

タラソセラピーは前述したように、皮膚から毛細血管を介して効率よくミネラルを補給しようという療法ですから、「カルシウム」や「マグネシウム」も効率よく摂取する事ができます。

また、老廃物が体内に蓄積されると、自然治癒力が低下します。
老廃物の排出には食物繊維が必要ですが、食物繊維は必要なミネラルまで便として排出してしまいます。

その点、食物繊維をとりながらタラソテラピーを行えば、必要なミネラルは十分補給できます。

代謝活性化

タラソセラピーは代謝を活発にしますし、肌からも汗として老廃物を排出します。

海水入浴法をしていて時間が足りないときなど、汗がでないことがありますが利尿作用があるので、いつもより多く尿がでることがあります。
尿はもちろん老廃物を排出します。

さらに、タラソセラピーの入浴は足底からも老廃物を排出し、足をやわらかにし、足の柔軟性を高め、第二の心臓であるポンプの機能をもたかめてくれるのです。

海藻を使ったタラソセラピー

次に、海藻を使ったタラソテラピーですが、コレはお肌に効果的。

主にパックという形が多いですが、入浴方法もありますね。
肌は体内の臓器の働きをを映す「鏡」と言われています。

健康な肌、美しい肌を維持することは肌の生理機能を維持することです。

海藻に含まれるアミノ酸は体の組織の再生排泄を助けてくれます。
微量な元素は生物反応を促進させ、なめらかな肌をつくります。
海藻中のビタミンは肌に栄養をあたえ、細胞に作用して、循環機能を高めます。
そして多くの酸素を細胞におくり再生サイクルを高めます。

タラソテラピーは肌も美しくしてくれます。

海泥を使ったタラソセラピー

そして、海泥を使ったタラソテラピーですが、これもやっぱりパックという方法で利用される事が多いです。

海泥はミネラルや有機物を海水や海藻よりもたくさん含み、泥の産地によって含まれるミネラルの成分も違うため、効果はそれぞれ異なるようですが、概ねの効果としては、鎮静作用・殺菌作用、保湿作用にすぐれます。

温めた海泥は、局所的な痛みの緩和およびミネラルの吸収に効果的ですし、リンパ液の流れをより促進して、毒素の排泄を促します。
殺菌作用としては、皮膚表面の殺菌・浄化作用により、皮膚病(アトピー性皮膚炎・湿疹・乾燥肌・皮膚の角化症過敏症・汗疹)の改善にも効果的です。

タラソセラピーの痩身効果

最後に、皆さん気になる「痩身」効果についてちょっと触れておきます。

肥満は遺伝や病気でおきることもありますが、たいていの場合肥満しやすい食生活つまり摂取カロリーが多すぎる食生活や、「基礎代謝の低下」「運動量の低下」によって、身体のエネルギーの消費が低下することが原因です。
もちろん、これらが複合することもあります。

肥満を解消するためには、代謝を活発にすること。
ストレスをとりのぞき、心も身体も健康にして、正常な食生活にもどすことです。

恒常性の維持を最大の目的にし、代謝機能を活発にし、ストレスをやわらげ、体を内側から健康にし、そして心まで健康にするタラソテラピーは、理想の痩身の方法でもあるのです。

食事の量をコントロールして痩せるのではなく、肌から必要なミネラルを吸収し代謝を活性化するのですから、リバウンドもおこしません。

まとめ

どうですか?「タラソテラピー」

健康維持を考えた場合、適度な運動や、規則正しい生活、バランスの取れた食事などが最も重要である事に変わりはありませんが、「タラソテラピー」を取り込むことによって、健康な身体のベースがしっかりするので、何をやるにしてもそれらの効果をさらに高めてくれると思います。

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